小さい数で p−1 法を考えると少し仕組みがわかりやすい。
p−1 法において n の約数を見つけるとき、境界値 b∈N を動かし k=lcm(1,2,⋯,b) として
gcd(ak−1, n)
を計算する。ここで b (すなわち k)が大きいとうまくいかない。
例 1
2 つの素因数をもつ n=15 について考える。a=2, b=4 のとき k=lcm(1,2,3,4)=12 であり
gcd(212−1, 15)=15
となってしまい、非自明な約数を得ることができない。15=3×5 であり、3−1∣12, 5−1∣12 より
212≡1(mod3), 212≡1(mod5)
が成り立つ(フェルマーの小定理)。よって
212≡1(mod15)
となってしまい、gcd(212−1,15)=15 となる。
そこで b=2 とすると k=lcm(1, 2)=2 であり、3−1∣2, 5−1∤2 となる。よって
22≡1(mod3), 22≡1(mod5)
だから
gcd(22−1, 15)=3
となり、非自明な約数を得ることができる。
例 2
次に 3 つの素因数をもつ n=105=3×5×7 について考える。k=lcm(1,2,3,4)=12 のとき k が大きすぎるためうまくいかない。例 1 と同様に 3−1, 5−1, 7−1 のいずれも 12 を割ってしまうからだ。そこで k を小さくとると
gcd(22−1, 105)=3,gcd(24−1, 105)=15
となりうまくいく(2 行目は p−1 法を適用した結果は必ずしも素数になるとは限らない例)。